マツたちに必要な用具を揃えるのに、既に1ヶ月以上も格闘中。買い物さえなければなあ・・・

前にも少し書いたことがあるが、私の不器用さが最もよく現れてしまう行動の一つが買い物である。さまざまなスペックを比較・検討し、お財布とも相談して自分の状況に適したものを買う、というのが非常に苦手なのだ。

余談だが、私は5年ほど前までアメリカにいた。アメリカでは返品・交換というのは当たり前のように受け付けてくれ、ペナルティもないので、私のような買い物の下手な人間にとってはとてもありがたかった。日本でも最近は返品・交換はわりとやってくれるけれど、アメリカのように「使ってみて気に入らなかったら返品」というのは、さすがにないだろう。

アメリカではおそらくチェーン系はほとんど、使った後でも返品・交換が普通にできてしまう。たくましい貧乏学生などは、卒論のプリントアウトのためにプリンターを買って、印刷が終わったら返品、なんてことまでやると聞いたこともある。さすがに私にはそこまでの図々しさはなかったが、店のほうは店のほうで「印刷するのにインクをたくさん買ってくれるからそれで元が取れる」と考えているそうだから、まったく双方、抜け目がないものだと感心するやら呆れるやらだった。

話を戻す。アクアリウムをやるにはたくさんの用具が必要だ。要するに買い物の回数が増える。これが私のものすごい負担になっている。私は品物を見ても、それを使う自分の姿を上手に想像はできない。これが、品物の姿・形をきちんと把握できない視覚認知の悪さと関係しているようだと気づいたのは、わりと最近のことである。品物の形が見えてはいても、実際には把握・理解できていないのだから、家においてある水槽にどう設置しようかなんて想像しようがないのだ。

私がお金持ちなら何の問題ないのだろうが、実際にはかなり貧乏である。したがって、気に入らなかったら返品、の許されない日本では、1回の買い物で間違いなく適した品物を買わないととんでもなく散財することになるので、本当に困り果てている。今必要なのは、マツたちの新しい水槽、水槽用クーラー、エアレーション器具などだが、いずれもそんなに安いものではない。それに場所も取るから買い物に失敗したら保管場所にだって困るし、オークションに出品するにしても梱包したり何だりといったことが、これまた視覚認知の悪さの影響で大変苦手なので、もっと困る。毎度お金を払って「苦痛」を買ったみたいになってしまうのである。正直、買い物することが怖い。買い物さえなければ幸せでいられるのにとまで思う。

マツたちはかわいいが、本当にこの買い物の苦痛のために、今は彼らをかわいいと思えなくなっている。それがまた辛い。誰か身近にアクアリウムに詳しい人がいればいいのだが、残念ながらいないから、一緒に店に行って買い物を手伝ってもらうなんてことも頼めない。やはり海は偉大だ。こんなくだらない苦労など一切せずに、ただ海はそこにあるだけでマツたちを自動的に養ってくれるのだから。そんな偉大な海に抱かれたマツたちと東京で一緒に暮らしたいなんて、本当は望んではいけないことなのかもしれないと自分を責めている。

さっさと買い物を済ませたいのに既に1ヶ月以上も格闘している。そしてまだゴールが見えない。もう疲れた。

 ←チラー式 vs ペルチェ式→ 

人気の投稿

ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:初日

イシダタミの飼育は難しい。

ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:2週間目