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ゼンスイ・TEGARU(テガル)の水温設定を22度まで上げる。

ここのところ急に暑くなり始めたので、ゼンスイ・TEGARU(テガル)の水温設定を少しずつ上げている。ここ数日で22度まで上げた。大丈夫かなあと随分心配したのだが、マツたちはかえって元気な様子。水温が何度かということより、気温との差の少ない水温設定であるほうがマツたちにとってはラクということなのか? ここのところの「さじ加減」が、まだよく分からずにいる。巻貝を飼育する上での難しさは、彼らが陸と水の両方で生活するという点だ。しかもマツたちタマキビは貝のくせに水が嫌いで、陸にいる時間のほうが長いからなおさらである。 昨夏はたしか一時は26度くらいまでは上げたと記憶しているが、メインは24度設定くらいだったと思う。先日読んだ論文( 谷田專治「タマキビ及びアラレタマキビの生活力に就て」(『ヴヰナス』8(2), 1938) )などを考慮しても、そのくらいの水温設定が無難のようだ。今年も何とか24度設定くらいで乗り切るのを目標にしたい。今年は最初から壁掛けエアコンもあるから、その点はとても心強い。 ↓2年目のTEGARU。今年も頑張って欲しい。小さくて頼りなく見えるが、意外と使える。 【関連記事】 ゼンスイ・TEGARU(テガル)の関連記事<まとめ>

マツたちの「残り物」を頂戴するヌシ、の図。

ここのところ強烈な忙しさで、寝る時間も十分に確保できない。気づけば前回更新から1週間。あっという間だ。 今日も食事をする時間がなく、朝からカップ麺である。健康のことを考えて、何かを投入したい・・・と考えて思いついたのが、マツたちがあまり食べてくれなかった輪島の朝市のおばちゃんから入手した「みそ汁わかめ」。 ちぎってあるのか、最初から細かい破片を集めたのか、小さく丸まったような干しワカメがたくさん袋に入っている。みそ汁でもラーメンでも、汁物に投入するのに向いているらしい。買ってから少なくとも5年位たっているが、そのせいなのか何なのか、マツたちのお口には合わないようで、ずっと放置されていた。 どうせマツたちが食べないのなら、捨てるのももったいないし私が食べてみようということで、カップにお湯を注ぐ前にこれを一握り投入。ラーメンが出来上がると、ほどよい感じにワカメも戻っていた。 ・・・だが、全然能登らしい香りがしない。食感だけワカメ。あ~、これじゃあ、グルメなマツたちがお気に召すはずもない。手作りの干しワカメだから、傷むことはなくても、風味が落ちてしまうのも早いのかもしれない。 我が家ではこのように、マツたちの「残り物」を私が頂戴して食べる、の図が常態化している。いいんだか、悪いんだか。やれやれ。 ↓マツが初期の頃のお気に入りだったワカメはこれ。

「メヂカラ」

言葉を介さない生き物とのコミュニケーションは、「目」が基本だと私は信じている。人間の赤ちゃんだって、まだ言葉がしゃべれない時にどうやって周囲の人たちとコミュニケーションを取り、社会性を身につけていくかと言えば、やはり「目」だそうだ。 だから私は、どんな時でも、マツたちとコミュニケーションを取る時は、彼らの目をまずしっかりと見るようにしている。しゃべりかける時でも、聴覚がないとされている彼らには聞こえないし、もちろん人間の言葉も知らないわけだから、その言葉がそのまま通じるとは思っていない。 だが、その言葉に「気持ち」を強く込めるように意識している。これはなかなか集中力のいる作業だから、マツたちと「会話」すると結構疲れる。だが、上手に「会話」できた時はそんな疲れも吹っ飛んでしまう。 目を見て、何度も「気持ち」を込めて話しかけると、「何か」が彼らとの間に通じているのを感じる。最初は思い込みかと思ったのだが、彼らと1年半も付き合っていると、どうも一概にそうとは言い切れないと確信するようになった。それをどう証明するのかは、100年後か200年後かの理系の方々にお任せするしかないのだが。 毎朝・毎晩の点呼の時、マツたちの健康状態のチェックもするのだが、その時にも最も重点を置いているのは彼らの「目」の状態である。いわば「メヂカラ(眼力)」とでも言うようなものを私は真っ先に見る。 彼らの目はとても小さく、0.5ミリのシャーペンをポンとノートの上に突付いて点を書いたくらいの大きさでしかない。しかし、毎日その「表情」は変わり、色や輝きも変わる。人間だって元気のない時は目に輝きがなくなるが、あれと全く同じだと思う。 おとなしくて少し元気がなさそうな巻貝がいても、澄んで力強い目をしている時は大丈夫。ちょっと「風邪」を引いたのか、自分の意志でじっとしていることを選んでいるだけで、生命に別状のあるような状態ではないと考えてよい。 逆にかなり具合が悪い時は、彼らの目はどんよりと曇って、こちらにも何のエネルギーも伝わってこなくなるから、すぐ分かる。そもそもそういう状態だと、私と全く目が合わない。そうなったら緊急事態なので、すぐに手厚い看病を施す。 「メヂカラ」のある時の彼らは、実にイキイキとしていて、私も元気をたくさんもらえる。彼らのあの小さい目で、私のことがどれだ

ゼンスイ・TEGARU(テガル)の温度設定に悩む。

ここ数日、天気が悪いせいなのか、東京の気温はとても下がっている。3月初め頃に逆戻りした感じだ。室内の温度も20度を常に切っている。夜には暖房が欲しいと感じることもあるほどだ。マツたちはむしろこのくらいの涼しさが快適なようなので特に心配はしていないが、困ったのは水槽用クーラーのTEGARUの温度設定である。 少し前までは夏かと思うほど暑く、室温が25度を超えることも珍しくなかったため、どんなに頑張ってもマイナス8度までしか下げられないTEGARUの限界を考え、少しずつ設定温度を上げ、数日前に21度に設定したところだった。 しかし、今度は急に涼しくなったため、室温が18度くらいであるから、水温もそれと同じ程度まで下がり、TEGARUは何とか21度まで上げようと「ヒーター」として常に猛稼働(?)する事態となってしまった。 TEGARUは所詮ペルチェ式だから、高級なチラー式クーラーのような耐久性はない。メーカーからも、できるだけファンが回らないように(=稼働しないように)使うのが長持ちの秘訣と聞いている。 旅行等で留守にするならともかく、今なら適宜水温をチェックすることは可能だからと、先ほど思い切ってTEGARUの電源を切ってみた。・・・というか、TEGARUには電源スイッチがないため、本体に接続しているコネクタを物理的に引っこ抜いた・・・のが正しい。 古い論文だから、今この内容がどう評価されているかは分からないが、 谷田專治「タマキビ及びアラレタマキビの生活力に就て」(『ヴヰナス』8(2), 1938) https://ci.nii.ac.jp/naid/110004758411/ には、タマキビとアラレタマキビを空気中、様々な温度設定、塩分濃度の中に一定時間放置し、その生命力を試した実験が載っている。非常に原始的な実験だが、現代の海水アクアリウムをやる人とって、かなり参考になる内容であることは間違いない。 この論文によれば、タマキビやアラレタマキビは高温は40度くらいまでなら耐えることができ、低温に関しては大変強く、たとえマイナスまで下がるようなことがあってもへっちゃらとのこと。これは実際に、私が食べようと思って鍋に放り込んでしまって慌ててレスキューしたゴエモンの例や、冬場のマツたちの様子などから、ほぼ正しいと考える。 そんな

ヌシ、貝類研究の世界にハマる。

ここ数日、貝類に関する学術論文等のコレクションに突然ハマり始めた。 今までもつまみ食いのように、時々ネットで検索して、興味のある論文のPDFをダウンロードしておくくらいのことはしていたが、タイトルと研究内容をチェックしただけで、丁寧に読むことは一切していなかった。単なるアレルギー的な反応とは思うのだが、「理系の論文」と思うだけで全く頭に入ってこなくなるから困っていた。 ところが、数日前、実際に読むかどうかはともかくとりあえず文献リストだけでも作ってみようと、論文データベースで「イシダタミ」と「タマキビ」をキーワードにして検索し、Excelに落とし込んで整理してみたところ、貝類研究の奥の深さや魅力にすっかり取り憑かれてしまったのである。 まず、文献のタイトルを眺めているだけで、バラエティに富んでいて実に面白い。貝は人間の暮らしに近いだけに、さまざまな分野からのアプローチが可能なのだ。調理関係の雑誌に掲載された論文(まだ読んでいないが、検索キーワードからして「イシダタミ」か「タマキビ」に触れていることは間違いない)があることを知った時には、思わず笑ってしまった。 また、かなり専門的な生物学の論文に卒業論文・修士論文レベルのものが参照・引用されていることにも気づき、この分野がまだまだ多くの可能性を秘めているということも何となくだが分かってきた。 そして何よりも、どうやら貝類研究に関わっている方々はバリバリの生物学専攻とは限らないばかりか、理系出身ですらないこともあるらしいと分かったことは、かなり衝撃的だった。これが、私の中にある変な「理系コンプレックス」の壁を打ち破るのに大きな役割を果たした。 今日(16日)はコレクションしたリストの中から、 波部忠重「アラレタマキビの産卵」(『貝類學雑誌ヴヰナス』18(3), 1955), pp.206-207 https://ci.nii.ac.jp/naid/110004761419/ と、 和田哲・伊藤篤「アラレタマキビ Nodilittorina radiata におけるつま先立ち行動」( Bulletin of Marine Sciences and Fisheries, Kochi University 20), pp.15-24 https://ci.nii.ac.jp/naid/

ヤンチャを「アルバイト」に出す。

今日(14日)は、長らく使っていなかったボトル2つのうちの1つ、#3のボトルに小さなイシダタミのヤンチャを思い切って「アルバイト」に出した。(普段は#2を使用) 「アルバイト」というのは、イシダタミたちを「お掃除係」として別のボトルに「派遣」することである。彼らの報酬はもちろんお金ではなく、エサ――つまり、「派遣先」のボトルのガラスに付着したコケだ。 午後2時半くらいに移動させ、2時間おきにタイマーをセットして様子を見ているが、今のところ順調そうである。夜はいったん#2に戻すことも考えていたが、ヤンチャの元気がかなりよいので、このまま朝まで#3で過ごさせようと決めた。 今回「アルバイト」に出すにあたっては、かなり勇気が必要だったのだが、ここに至る経緯はまた後日記す予定。 【関連記事】 ヤンチャの「帰還」騒動(?) ヤンチャが痩せてきた!!→大至急、別のボトルに移動。(別名:「アルバイト」)