ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:初日

昨日から使い始めたペルチェ式アクアリウムクーラー、ゼンスイ・TEGARU(テガル)であるが、昨年からの新製品ということもあって出回っている情報も少ないので、気づいたことを少しずつレビューしていこうと思う。まずは昨日、初日の分。



昨日夕方に開封。設置には1時間弱というところか。思ったほど設置は「手軽」ではなかった。本体の大きさが違うだけで、ホースの配管の仕方などはおそらく本格的なチラー式とほぼ同じだと思う。そもそも水槽用のクーラーなどというものを今まで使ったこともなければ、原理すらよく分かっていないのだから、紙1枚の両面にビッチリ小さな字で書かれた説明書を読んでも、最初はチンプンカンプンで不安になった。ゼンスイはせめてTEGARUに関しては、もうちょっと初心者にも分かりやすいように、大きめの文字でカラーの説明書くらい付けてもいいのではないだろうか?

↓TEGARUの取扱説明書はコチラ。
http://www.zensui.co.jp/wp/wp-content/themes/zensui/pdf/manual_pdf/tegaru_torisetu.pdf

TEGARUはスタイリッシュに見せるためなのか、内径8ミリの細めのホースを使用する。これは最初から1.8mのものが付属していた。私の持っているカタログには2.3mくらいと書いてあったはずだが、昨年のものなので長さが変わったのだろうか? 1.8mでINとOUTの2本分を確保するのはかなりギリギリであり、これにはかなり不満。せめて2.3mは欲しかった。

しかも、内径8ミリのホースはアクアリウムでは一般的とは言えない。最も汎用性の高いものは内径12ミリだ。このホースを、以前から使っているポンプ、カミハタ・リオプラス800に接続するのだが、当然ながら、リオプラスは内径12ミリのホースを必要とする。そのため、TEGARUとの接続には「異径ジョイント」という変換プラグのようなものを使わなければならない。

↓私の使っているカミハタ・リオプラス800と同じもの。50Hz用と60Hz用に分かれているので注意が必要。


TEGARUには親切にも最初から異径ジョイントが2つ付属しているが、これを使うと流量が落ちるので、やはりホースは一般的な内径12ミリを使って欲しかった。実際、リオプラスは8L/分なのにもかかわらず、TEGARUを通すと3分の1くらいまで流量が下がって唖然呆然。流量をもっと増やしたくても、TEGARUで使えるポンプは最大流量8.5L/分と決まっているから、このリオプラス800が限界なのである。

↓異径ジョイントの例。これはテトラの製品用。TEGARU付属のものは真っ白である。


あちこちをホースでつなぎ、まずは試運転。いきなり水槽でやるのは怖いので、大きなたらいに水を張り、リオプラスの掃除も兼ねて動かしてみた。TEGARUにはオン/オフのスイッチがない。リオプラスにもない。ちょっとしたことなのだが、これが意外と面倒である。リオプラスのコンセントを挿し忘れたままTEGARUをオンにしてしまい、危うく空回しをして壊してしまうところだった。コンパクトにと考えると仕方がないのかもしれないが、ポンプはともかく、せめてクーラーにはスイッチを付けてもらいたい。

水がちゃんと流れることが分かったので、今度はホースの接続部分をしっかりとロックする。これはプラスチックの指輪のような形をした「ホースクリップ」を使用する。TEGARUには内径8ミリ用のものが4つ付属していた。ただし、ポンプに接続するために異径ジョイントでつないで16ミリのホースも10センチ程度使っているので、ここにはあらかじめ購入しておいた16ミリ用のクリップを使用することにした。ところが、リオプラスの外径が少しだけ大きいせいかなかなかクリップが止まらず、四苦八苦。ホース自体はしっかりはまっているので、当面は大丈夫だろうと、その1ヶ所のみ、取りあえずクリップは無しで使用開始することにした。万が一、何かの拍子に外れてしまったら、そこらじゅう水浸しになるのであるが・・・

↓私が購入した「ホースクリップ」はコチラ。


気化熱現象で随分お世話になった扇風機を止める。そして、水槽と窓枠エアコンの間にTEGARUを設置。これは熱対策である。ペルチェ式は周囲の気温でその性能を左右されるからだ。リオプラスを元通りにマツたちのボトルの入った大きなアクリル容器に沈め、冷えた水の出て来るOUT側のホースも投げ込み、始動。比較的涼しかったこともあり、扇風機の気化熱現象で既に水温は21度近辺になっていたから、TEGARUも穏やかに動作していた。

TEGARUはインテリア性も考えて作られているので、どうも機械としてのアピール度が弱いというのか、頼りなさそうな印象を持たれやすいという「弱点」があると思う。水温がもともと高くなかったから、あっけないほど簡単に水温は安定し、TEGARUは内部センサーにしたがって、その後も器用に適宜温度調整をしていた。そばで大きな窓枠エアコンがついているから、それに比べたら音も静かでほとんど聞こえない。PC用のファンが付いているようなのだが、実際、パソコンを使っているときのファンと同じような音がする。全然うるさくはない。だが、何とも頼りない・・・本当に大丈夫なのか、こんなので!?

・・・と、不安になりながらも、しばらく使ってみなければ分からないからと自分に言い聞かせ、気になっていた残り1ヶ所のホースクリップ留めに再挑戦。ここで私は「やって」しまった! ポンプにくっつけるIN側のホースを取り出して作業しようとしたのだが、TEGARUよりも下の位置でしゃがみこんで作業しようとしたため、サイフォン効果でジャバジャバとすごい勢いでアクリル容器の中の海水がOUT側のホースから吸い込まれて、畳の上に・・・ 頭では分かっていても、作業しようとするとどうしてもこの体勢になるため、何度も同じことを繰り返し、何枚洗いたてのタオルを海水まみれにしたことか。

何とか水がこぼれることを前提に、たらいの上で作業しようとしたが、1.8mの2分割、つまり90センチのTEGARU純正ホースが微妙に短くて、たらいが安定する位置まで持ってこられなかった。小一時間ほど格闘し、最後はようやくペンチを使って、無理やりクリップを留めることができた。器用な人ならすぐにできることかもしれないが、私はペンチ一つまともに使うことすらままならない人間だから、本当に一連のこの作業にはイライラさせられた。もう二度とやりたくない!

余談だが、一段落ついてトイレに行ってみれば、今年「初物」のゴキブリがお出迎え。東京に戻ってきてから遭遇した、初めてのまともなゴキブリでもある。私のゴキブリ嫌いの異常さ加減は後日書きたいと思っているが、何とも「厄日」であった。比較的ミニサイズだったのが、唯一の救い。

↓私が長年愛用しているゴキブリ対策用品の一つ。海外にも持っていった。安価だが効果は高い。


<初日のまとめ>
1.設置には1時間弱。思ったほど設置は「手軽」ではなかった。
2.取扱説明書が初心者にあんまり優しくない。
3.内径8ミリの細めのホースのため、外部機器との接続が面倒。
4.付属のホースが去年のカタログに記載された長さより、短くて不便。
5.異径ジョイントを使うため、流量が極端に落ちる。
6.本体にスイッチがないので意外と不便。
7.あらかじめ水温を低くしておくと、TEGARUの動作は穏やか。
8.インテリア性重視のため、機械としてのアピール度が弱くて「頼りない」感じ。
9.(おまけ)「初物」のゴキが出た。

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