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「死にゆくもの」

名前こそつけていないが、古株のスガイの1匹がここ1週間ほど具合が悪い。どうも寿命を迎えているような気がする。もう1匹のスガイは何ともなく元気にしているから、水槽の状況が悪いせいだとは感じない。温度の調節もTEGARUのおかげで随分楽になったし、エアコンも上手に使いこなせるようになってきたから、環境はそう悪いものではないはずだ。 朝いたところからずっと動いていないので、そのスガイを持ち上げてみたところ、お腹を出したままびくともしない。ちょっと触っても、全く反応がない。長老もそのようにして死んでいったので、もう駄目か・・・と思って、悲しい気持ちでじっと見つめた。 すると、お腹は出した状態だから、まだ貝殻の奥に目が入っていなかった。その目と目が合った。かわいらしいけれど、もう生気の失せた目がじっとこちらを覗いていた。死にゆく貝の目を見られることは滅多にない。 「もう頑張れない? もう無理?」と、その目に話しかけながら、それでも何とか元気になって欲しいと祈るように見つめていると・・・かすかにお腹の一箇所で息をしていることが確認できた。文字通り「虫の息」だったが、それでもスガイは生きようとしていた。 習性なのか、死にゆく貝はみんな最後は自分を守るように貝殻を閉じ、その目も口も奥にしまってしまう。最後の力を振り絞って、そのスガイもまた次第に身を奥へとしまっていった。現在、フタが半開きの状態ではあるが、ほぼ身をしまった状態になっている。わずかな望みを託して、岩につかまりやすいところに置いて様子を見ている状態だ。 私は昨日までまるまる2日ほどかけて、ある方のブログの全ての記事を読んでいた。それはもう書き手のいない、とある末期がんの方の闘病ブログだった。「死にゆくもの」の姿を見守ることは、その対象が人間であれ貝であれ、その他のどのような生きものであれ、何か独特の感情を湧き起こさせる。 どんなに亡くなってしまう確率のほうが高くても、見守る側も「ああもう無理なんだな・・・」と覚悟を決めざるを得なくても、それでもその人なり生きものなりは、最後まで生きようとする。スガイもフタを閉めてはいるが、まだすぐには絶命しないだろう。少なくともすぐ先ほどまで、お腹を出して身動きができなくても、腹の一箇所で息をしていた。 息を引き取るその瞬間まで、きちんと生き抜くその生き

ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:2週間目

まだ2週間目?と意外に思うほど、すっかりマツたちの生活に欠かせない存在となってしまったTEGARUである。 梅雨の晴れ間。今日の東京は暑かった。カーテンを閉めていても、カーテンを触るとすごい熱。午前中、一応はカーテンを開けてはみたものの、あっという間に室温が29度を超えたので、これは危険と、今日は水槽のある部屋のカーテンを一日中閉めていた。カーテンを閉めていても水槽の窓際部分は熱くなるので、車のフロントガラスなどによく使われる銀シートで断熱してみた。すると室温も27度台まで下がった。 TEGARUがあまりにも小柄で頼りなく見えるので、チラー式のZC-100αに買い換えることを前提で「お試し」購入しただけのつもりだったが、意外や意外、このTEGARUは思いの外頑張ってくれている。しかも「頑張ってますよ~」アピールをほとんどしないこの謙虚さも、なかなかオシャレ。というか、単に影が薄いというか・・・ たしかに、今日のような暑さの日は稼働時間は長い。だが、水温は確実に下がっていくし、設定温度に達すればピタッと止まって休むべきときはしっかり休んでいるから、無駄に稼働している感じはまったくない。力の弱い窓枠エアコンとの併用であっても、銀シートを併用することで室温は十分下がるので、ひょっとしたらこのまま夏を越せてしまうかも・・・と感じるようになったのも、ここ数日のこと。 うーん、それでもやっぱりZC-100αも使ってみたいのだ。贅沢な悩みである。能登との絆である車も予算の半額で車検に通り、お金も浮いた。だからなおさらZCを買ってみたい・・・でも実際には必要ないのでは?と、また悩み始めている。 ペルチェ式クーラーを叩くアクアリストは多い。しかし少なくともTEGARUはけっこう使える。私はもちろんゼンスイの回し者などではない。アクアリストと名乗れるほどの知識も経験もない。小学生の自由研究の延長みたいにして、大好きな能登の巻貝と一緒に暮らしているただの「変人」である。 もちろん各人の水槽の状況や環境にもよるから、一概には言えない。誰かの参考になればと思うので、少なくともこの環境ならTEGARUは有効であろうという意味で、以下に私の飼育環境を記しておく。 <私の飼育環境> 1.タテ・ヨコ44センチ、深さ34センチのアクリル容器を使用。フタがまだないので

アラレちゃん、セーフ。

「アラレちゃん」とは、シロちゃん亡き後、最後の1匹となってしまったアラレタマキビの抹茶ちゃんのことである。最後の1匹であるから、ここのところすっかり「アラレちゃん」と呼ぶのが定着してしまった。1匹だけ極端に小さな体だから、「アラレ」のほうがしっくりくるのだ。 シロちゃん亡き後、アラレちゃんもシロちゃんよろしく、マツその他の体の大きな貝たちに上手に甘えて背中に乗せてもらっていたが、ここ1~2週間、特に暑さが増してきてからは、単独行動が目立つようになった。 ボトルのガラスのフタ近くのところに「接着剤」をつけて、フタを閉めて、一人でポツンとしている姿がよく見られた。一日中そのままのこともあるので、心配になって、夜になると無理やりガラスから剥がして、水につけた後、餌場に置いてやると目を覚まして食べ始める。 何よりもアラレちゃんを見ていて心配なのは、接着剤で本人(本貝?)はしっかりガラスに貼り付いているつもりでも、一日たつと粘着力が弱くなるのか、夜は半分剥がれて、落ちそうになっていることだった。 昨晩もその姿を見て、後で水に浸して食事をさせてやらなければと思っていたのだが、うっかり忘れて寝てしまった。今朝、「点呼」を取ってみると、案の定アラレちゃんがいないので、大騒ぎとなった。 こういう事態を「大捜索願」と勝手に呼んでいるのだが、中に入っている他の貝たちをいったん全部外に出し、ポンプで水替えをするようになってからめったに動かさなくなった岩も全部どけ、どこかに落ちていないかと徹底捜索が必要になる。 出かける直前だったが、とても嫌な予感がしたので、嫌がるマツたちを無理やり外に出し、岩も全部どけてみたところ・・・アラレちゃんが見事に背中から墜落し、フタを閉めてジッとしているではないか。 何とかしようともがいて力尽きたのか、あるいは、フタを閉めて寝ている最中に「接着剤」が剥がれて落ちたばかりなのかは分からなかったが、慌てて取り出して呼びかけると、何とか少しは顔を出したので、一番安定のよい場所の一つである餌場のところに置いてやり、ワカメやヒジキもすぐに見つけられるようにセットして、不安な気持ちで外出した。 体の大きなマツたちが、うっかりアラレちゃんの上に乗ったりするようなことがあると、弱っていれば抵抗できないのでそのまままたボトルの底に落ちてしまうおそれ

ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:約1週間目

早いもので先週の6月3日(土)にTEGARUを導入して、もう1週間が経過しようとしている。ここ数日は、貝たちの様子を見つつも、真夏に備えて設定温度を今までよりも1度だけ上げた23度で調節をしている。 今日の東京はそんなに気温が高いわけではないが、梅雨入りしたこともあってとにかく湿度が高い。デジタル水温計にはさすがに湿度計はついていないので、ダイソーの温度&湿度計を水槽のそばに置いてそれを目安にしている。水槽のある部屋は中部屋ということもあって、エアコンを冷房モードにしただけでは湿度は60%以上行く。ドライモードにすると、ようやく50%を切るといった感じである。 そのせいなのか、TEGARUで以前ほど温度が下がらなくなったように感じている。以前はTEGARUがサーモスタットで自動オンになって稼働を始めると、せいぜい30分から1時間もすれば設定温度まで冷えて、その後は数時間ストップしていた。たとえ22度設定でもだ。ところが、昨日の夕方あたりからは稼働をしている時間が非常に長くなったと感じている。いつ見てもたいてい稼働中なのだ。これは以前にはなかったことである。 ペルチェ式は周囲の温度に影響されるのは知っていたが、周囲の温度がそれほどでなくても湿度にも左右されるのだろうか? そうだとしたら、扇風機で気化熱現象を起こして水槽を冷やすのとあまり変わらないかもしれない。扇風機の場合も、湿度が高くなると途端に効果がなくなったのだから。 分かってはいたことだが、やはりチラー式のクーラー(ゼンスイ・ZC-100α)に買い直す必要はありそうだ。ペルチェ式は稼働時間が長くなればチラー式よりも電気を食う恐れがあるし、何よりも突然の故障の確率が高まってしまうから危険なのである。5月末の猛暑以来、室温が30度に達することは今のところないが、28度近辺でこんなに稼働時間が長いのでは、ほぼ真夏には対応できないと考えてよいだろう。 私は今でもTEGARUが気に入っている。やはりこのコンパクトさ、デザイン性は素晴らしい。窓枠エアコンではないちゃんとしたエアコンの使える部屋で、湿度管理もある程度できるのであれば、10~20Lくらいの水量ならば真夏でも全く問題なく使えるはずだ。ペルチェ式だというだけで「あれは使えない」とすぐに言い出す人が多いのだが、環境さえ整えてやればこんなに文字通り

ボトルの入れ替えで大後悔・・・(涙)

スガイとイシダタミのボトルの入れ替えを行ったのが6月6日、一昨日のことだ。そのときはうまく行ったと思っていたのだが、どうも昨日あたりから何となくおかしな様子になってきて、今日になって#3のスガイ水槽に入れたイシダタミ2匹はいずれも具合が悪そうで、特にそのうちの中くらいの大きさの1匹が現在生死をさまよい始めている。 そのイシダタミは、一晩でこんなに痩せるものか?とびっくりするほど、お腹が「骨と皮」だけのようになっていて痛々しかった。もちろん骨なんかないのだが、彼らはお腹の肉の裏側に細い毛のようなものがたくさん付いていて、これを足代わりにして素早く移動する。その毛が丸見えになっていたのである。 スガイの汚した水槽だから、食べられるコケはたくさんあると思ったのだが、口に合わなかったのだろうか? それとも何かコケに異常があって、お腹でも壊してしまったのだろうか? #3のイシダタミ水槽は放っておいても調子がよいと書いたばかりだが、私が変にいじくったことで容易に安定が崩れてしまった。慌てて調子の悪くなった2匹を元の#1の調子のよかった水槽に戻したが、既にスガイたちが入っているせいか、元通りには戻らなかった。 そのため、今日(6月8日)は、丸一日彼らの様子を見ることに神経を使い、まったく他のことができない状態だった。ちょうど休みの日だったからまだいいようなものの・・・ 本当に具合の悪くなった貝は、#2の最も安定したマツたちの水槽に入れてやると復活することがある。以前も餓死寸前で瀕死のイシダタミ2匹を入れてやったら、最初はなかなか馴染めないでいたのだが、今やすっかり他のタマキビたちともうまくやっていて元気いっぱいである。 #2は定員オーバー気味ではあるが、小さなイシダタミ2匹のことだからと、取りあえず入れてやった。小さいほうの1匹はしばらくすると元気にいつも通りに動き出したから、これは大成功。だが、瀕死状態のもう1匹は岩に乗せてやっても、すぐに転げ落ちてしまう。そのうちお腹を触っても反応が鈍くなり、かなり危険な状態である。 何かが安定しだすと、すぐにいじってみたくなる。その衝動性が私の人生を滅茶苦茶にしてきた。今回はそれによって、一昨日までものすごく元気だったイシダタミを殺してしまうことになるかもしれない。責任の重大さを感じて大変落ち込んでいる。 今

ボトルの入れ替え:スガイ←→イシダタミ

昨日(6月6日)は仕事から帰ってきた後、久しぶりに数時間かけて丁寧にマツたちの世話をした。まずはマツたちタマキビが主に入った#2のボトルの換水。ダイソーの水用ポンプの使用にもすっかり慣れて、楽ちんである。換水専用のポンプをわざわざ使わないでも、先の尖った真っ直ぐなパイプ部分が底砂の汚れや下に落ちたエサの残りも吸い取ってくれるから、けっこうきれいになる。不器用な私が貝たちを長時間待たせて彼らの顰蹙を買いながら(?)何度も岩組みをやり直すよりもずっとスマートだし、貝たちの負担も少なくて済む。 ↓水用のポンプは、灯油用のポンプの赤の部分が白になっただけのもの。こんな感じ。 ここのところ、#1のボトルのスガイ2匹がどうも元気がないので、試しに放っておいても調子のいい#3のイシダタミのボトルに入れてみたら、見る見る間に元気になって驚いた。#1のボトルのいったいどんなところがまずいのだろう? こまめに換水もしているのだが、いっこうに状態がよくならないので困り果てている。その一方で、#3は気づけばもう1ヶ月も換水していないが、水が臭くなるどころかイシダタミたちが働き者なのでガラスもピッカピカになり、さわやかとは言えないまでもごく普通の潮の香りがただよっている状態だ。 #3には藻や謎の水草が生えて、あまりインテリアにはこだわっていないのに、自然にきれいな景観ができあがっていることには気づいていたが、よく見るとその水草の間にフンのようなものがたくさん落ちている。換水していないから仕方がないと思っていたのだが、割り箸で突付いてみると、これはデトリタス化(?)したフンらしいと分かってきた。もしかしたら、これのおかげで水槽が驚異的に安定しているのかもしれない。まさに本物の潮溜まりに近い状態と言える。なぜ#3がこんなにうまく行っているのかはよく分からないままだから、ひとたび安定を欠いたときのことを想像するとちょっと怖くもある。 #3のガラスがピカピカということは、イシダタミのエサが少なくなっている恐れもあるということなので、以前から計画していた通り、これを機会に#3のイシダタミ2匹を空っぽになった#1のスガイのボトルに移してみた。要するに#1と#3の中身の生体を丸ごとそっくり2匹ずつ入れ替えたということだ。イシダタミは与えたエサはあまり食べず、ガラスにくっついた藻や自然発

ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:3日目

TEGARUの2日目のレビューを書かなければと思っているうちに3日目も終わり、記憶がごっちゃになっているので2日目は飛ばして3日目。 先日 書いた水温計とにらめっこしながら、TEGARUの機能面をチェックする日々が続いている。 今日(6月5日)は、一日中22度を目標温度にしたままで様子を見た。その結果、水温の最高は約23.5度、最低が約21.5度と、だいたい2度以内の変動に収まっている。では、室温はと言うと、最高が約28.5度、最低が約18.5度(明け方冷え込んだので)と、何と10度の差があったのである。この状況下で、水温の変動を2度の差まで縮めてくれているのだから、なかなかTEGARUは頑張っていると言えよう。明け方には温め機能もオンになったのではないだろうか? ただし、たしか2日目の昨日は22度設定の場合、水温が22.5度を超えるとすぐに稼働を始め、それほど時間もかからずに温度を下げてくれていたので、23度以上になることはなかった。今日はそれが23.5度まで達していたので、ちょっとショックであった。室温の最高が28.5度だったときに、水温を下げるのに時間がかかったのかもしれない。今の時点で室温が28.5度というのも、TEGARUには全く責任のないことだが不安要素である。 マツたちは昨日に続いて、昼間の「お昼寝」の時間帯にも殻に閉じこもることはなくお腹を出したままリラックスして眠っていたから、TEGARUの導入で快適に暮らせるようになったことはたしかだ。だが、スガイのボトルだけはどうも調子がよくない。TEGARUで冷えすぎるのか、今ひとつ元気がないのである。同じ巻貝と言えども、磯で好んで生活する場所は種類によってやはり違うし、同じ温度設定で一緒に生活させるのは本当はよくないのかもしれない。この辺りはもう少し経過観察が必要である。 ↓私の使っている水温計に最も近いタイプのものはコチラ。 【関連記事】 ゼンスイ・TEGARU(テガル)の関連記事<まとめ>

ゼンスイ・TEGARU(テガル):マツによる初日の「フィードバック」

私は毎晩涼しくなってから、アクリル容器の中に入れてあったマツたちのボトルを一つひとつ取り出して、健康状態チェックを兼ねた「点呼」と餌やり、および彼らとの「会話」を行う。TEGARUを設置した6月3日の夜遅くにも、いつも通りそれを行った。 そのときのマツたちとの「会話」によると、TEGARUを導入したことはどうやら好評のようである。ボトルのフタを開けると、背中の貝殻からルンルンと音符が飛び出してきそうなくらいゴキゲン♪な彼らがいた。暑くなって以来、こうした姿を見るのは久しぶりだった。どうしてそれが分かったかというと、今まではフタを閉めてボトルの縁に貼り付き、夜になって涼しくなってもそのままの姿勢で食事すらしなかった彼らが、全員「潤って」いたからである。 特に水嫌いのタマキビたちは、環境が少しでも気に入らないとずっと「引きこもり」になってしまう。下手をすればそのまま死ぬ恐れもあったから、毎晩わざと水に落として海水浴をさせていたほどなのだ。それが、TEGARUを導入してからは、自発的に適度に海水浴もした上で、食事もしっかり取るようになったのである。全員元気に動き回り、貝殻だけでなく、身も潤って輝き、ツヤツヤしていた。 中でもマツは、その「ゴキゲン度」を私にきちんとアピールしてきてくれたので分かりやすかった。「マツ、クーラー入れたんだけどどう? 快適になった?」と話しかけると(具体的にどう話しかけているのかは、後日また記事にする予定)、こちらのほうにエサがあるわけでもないのに駆け寄って(?)きて、私のほうをしっかりと見つめながら、身を全開で乗り出してツノを振ったのである。こんなに全身でツノを振っているマツは、非常に珍しい。エサがおいしかったときでも、せいぜいツノだけ動かして反応する程度だからである。偶然かな?と思い、もう一度同じように尋ねてみると、また同じ反応。うーん、これは間違いがない。マツは超ゴキゲン♪のようである。 水温が21~23度程度というのは、扇風機で気化熱現象を起こしていたときとさほど異なるわけではない。では、なぜマツは「いつもと違う」と感じ取って、喜んでくれたのであろうか? その理由は、マツのボトルを触ってみてすぐ分かった。 ボトルまで冷たい! そこで私はふと思い出した。ゼンスイの商品カタログには「クーラー選びは水量だけで行わな

ゼンスイ・TEGARU(テガル)レビュー:初日

昨日から使い始めたペルチェ式アクアリウムクーラー、ゼンスイ・TEGARU(テガル)であるが、昨年からの新製品ということもあって出回っている情報も少ないので、気づいたことを少しずつレビューしていこうと思う。まずは昨日、初日の分。 昨日夕方に開封。設置には1時間弱というところか。思ったほど設置は「手軽」ではなかった。本体の大きさが違うだけで、ホースの配管の仕方などはおそらく本格的なチラー式とほぼ同じだと思う。そもそも水槽用のクーラーなどというものを今まで使ったこともなければ、原理すらよく分かっていないのだから、紙1枚の両面にビッチリ小さな字で書かれた説明書を読んでも、最初はチンプンカンプンで不安になった。ゼンスイはせめてTEGARUに関しては、もうちょっと初心者にも分かりやすいように、大きめの文字でカラーの説明書くらい付けてもいいのではないだろうか? ↓TEGARUの取扱説明書はコチラ。 http://www.zensui.co.jp/wp/wp-content/themes/zensui/pdf/manual_pdf/tegaru_torisetu.pdf TEGARUはスタイリッシュに見せるためなのか、内径8ミリの細めのホースを使用する。これは最初から1.8mのものが付属していた。私の持っているカタログには2.3mくらいと書いてあったはずだが、昨年のものなので長さが変わったのだろうか? 1.8mでINとOUTの2本分を確保するのはかなりギリギリであり、これにはかなり不満。せめて2.3mは欲しかった。 しかも、内径8ミリのホースはアクアリウムでは一般的とは言えない。最も汎用性の高いものは内径12ミリだ。このホースを、以前から使っているポンプ、カミハタ・リオプラス800に接続するのだが、当然ながら、リオプラスは内径12ミリのホースを必要とする。そのため、TEGARUとの接続には「異径ジョイント」という変換プラグのようなものを使わなければならない。 ↓私の使っているカミハタ・リオプラス800と同じもの。50Hz用と60Hz用に分かれているので注意が必要。 TEGARUには親切にも最初から異径ジョイントが2つ付属しているが、これを使うと流量が落ちるので、やはりホースは一般的な内径12ミリを使って欲しかった。実際、リオプラスは8L/分なのに

「迷ったら安いほうを買っておけ」というのは、ある意味正しい。ただし・・・

買い物で迷ったとき、どちらを買うか、あるいは見送るかというのはけっこう難しい。今回の水槽用クーラーの件もそうだった。私の環境にピッタリな製品はなかったからだ。 TEGARUにしたことがよかったかどうかは、まだ先にならないと分からない。ただ、一つだけはっきりと「失敗した」と感じたことがある。それは、もう2ヶ月も迷っていたのだが、その間にさっさとどちらでもいいから買っておけばよかったということだ。そして、どうせ迷ったまま買うのだったら安いのを買っておくほうがリスクも少ないので、TEGARUを選んでおけばよかったということである。この2ヶ月、かなり水温管理に苦しんだ。取りあえずでもTEGARUを買っておけば、その苦労が軽減されたのは間違いないのである。 一言で言えば、一番の損失は「時間」だった。決断が遅れたことで、ショッピングのポイントなども付くのが遅れてしまっているし、そのため次の買い物ができないし、いろいろと他の予定も押してしまうようになっている。そして、何よりも暑さでバテてしまった貝たち(特にリーダーこと長老)を救えたのではないかと思うと、いたたまれない。本当に馬鹿だった。 どちらを選ぶか悩みに悩んで、最後は「買い物で迷った時」などというキーワードでネット検索をしていた大馬鹿な私であるが、その中に「買い物で迷ったら安いほうを買っておけ」と書かれたサイトがあった。この内容は今考えれば、ある意味正しかったと思う。(以下のURL参照) 「迷ったときは、安い方を買え。」 http://yusb.net/col/613.html ここでは「安いほう」というのを基準にしているが、これは「手頃なほう」と言い替えても問題ないと思う。たとえ値段がもう一つのものより高かったとしても、自分にとって「手頃で取りあえず使いこなせると思うもの」を買っておけば、たぶん後悔はしない。そして、大抵の場合はそれはよりシンプルな「安いほう」になるということだ。 ただし、これを実践するためには「即決すること」という条件が欠かせないと私は考える。即決しなければ、安いほうを買ってもうまく行かなくなる確率が上がってしまう。安いほうを買っておく利点は、エラーしたときの損失を抑えられる点にある。その損失はお金だけではなく、時間や労力も含まれている。迷う時間が長いほどそこにかけた時間も労力も

ゼンスイ ・TEGARU(テガル)を、結局、買ってしまった・・・

何をトチ狂ったのだと言われても仕方があるまい。あんなにチラー式でなければダメだと一度は 断念 したのに、こともあろうにペルチェ式のゼンスイ・TEGARUを購入してしまった。別に値段が安かったからではない。どうしても「使ってみたかった」からなのだ。これが吉と出るか凶と出るかはもちろん分からない。たぶん失敗だと思うが・・・ しかし、私は一度特定のものに興味を持ってしまうと、そこから自分を引き剥がすのが大の苦手だ。その姿勢を研究熱心だと評価してくれる人もいるが、私自身は単に要領が悪くて不器用なだけだと思っている。子どもの頃からこれで何度失敗を重ねてきたことか。特に受験と買い物で。ただし、今回の場合は梅雨明けまで様子を見て、そこでダメだと思ったら、チラー式のゼンスイ・ZC-100αを追加購入すると決めているから、やり直しは利く。受験のように失敗したら終わり、ではないのだ。マツのためなら出費は惜しまないと誓った上での決断だ。そのためにも、少し仕事の量も増やそうと思っている。 実はアパートの室温が異常に高いのは、日当たりがよいせいだけではなく、入居当時から壊れていた通風口を虫の侵入対策のために養生テープでガチガチに塞いでしまっていたことと関係があるのでは?と考えていた。そこで不動産屋に「エアコンをつけているのに室温が30度を軽く超える」と相談したところ、熱中症になられては困ると思ったのか、即、大工さんを呼び、直してくれた。 部屋の一角の15センチ程度の丸い部分から通ってくる風は、量としては大したことがないのだが、大工さんの作業中にも既に「涼しい」と感じるほど生活には大切なものなのだと分かった。通風口のパーツをよいものに取り替えてもらい、使い勝手も向上。これによって、まず部屋全体の湿度が下がった。結果として部屋全体の温度も2度くらい下がったように思われる。猛暑日と重ならなかったから、本当にそのせいなのかどうかはまだ分からないのだが。それで、ペルチェ式を使ってみたい、と思った。 また、真夏にこのアパートで窓枠エアコン1台でやり過ごすのはほぼ無理だろうという結論にも達した。以前のアパートでは北側に設置していたから6畳2間を6畳用の窓枠エアコン1台でいけたが、今のアパートは設置するのが東側になるため、どうしても冷却効率が劣る。あまり日当たりのよい部屋というのも

思いもかけぬ高機能水温計

昨日 書いた温度計兼水温計だが、最高・最低の記録が室温か水温のどちらかしかできないというのは私の勘違いで、実際には両方の最高・最低の記録が残る、思ったよりもずっと高機能なものだった。メーカーのパッケージに入ってしまうと倍の値段だが、むき出しのままで購入するとたったの830円になるなんて、本当にいい買い物ができた。 気に入ったので、最高・最低を記録するために、室温用、水温用に2つ買おうかと思っていたが、1つで両方の役割を持つので必要なさそうだ。だが、このアパートは部屋によってものすごく温度差があるので、あと2つくらい買って、あちこちに設置するのも悪くないかな?と思っている。電池も一度取り替えれば1年くらいもつそうだ。 ↓メーカーのパッケージ入りの正規品(?)はコチラ。