念願の光学式塩分比重計を購入。塩分濃度の調整を行う。
先日、念願の光学式の塩分比重計を購入した。
ボトルアクアリウムの場合もともとの水量が少ないので、ボトルにシールなどを貼って水量のラインを示しておいても水が減ったことがはっきりとは分からない。今のボトルを使い始めてからもう5ヶ月になるので、塩分濃度は相当高くなっていることが予想され、いつも不安で仕方がなかった。
奥能登の揚げ浜塩田で鹹水(かんすい:塩田に海水をまき日光で乾かし、その砂にさらに海水をかけて濾し取った濃い塩水)の濃度を測るために親方が使っているボーメ比重計は安価だが、かなりの水量がないと計測できない。バケツの中に入れて測るような感じになる。また、アクアリウム用に売られている、海水を少し入れて針の動きで比重を測るタイプも、水量の少ないボトルアクアリウムの場合には少々きつい。
そこで、かなり高価にはなるが、数滴あれば比較的正確に塩分濃度を測ることのできると言われる、光学式の塩分比重計を購入することにした。日本のメーカーのものを買うと、安いものでも5~6000円はする。中国製なら2000円台からある。安かろう悪かろうも困るので随分選定に時間をかけたが、結局、機能的には問題は出なかろうという希望的観測のもと、中国製の2000円のものをネットショッピングで購入してみた。マツたちは潮溜まりの生きものなので、塩分濃度の多少の誤差で生命にすぐ別状があるということは考えにくかったからだ。
分かりづらいと思うので、一応写真を貼っておく。(このブログでは、できる限り文章のみで情報を伝えることを目的としているので、基本的にはあまり写真は使わない方針)
何やら大げさに見える道具だが原理的には単純なもので、物質Aから物質Bに光が通り抜ける時に屈折率の違いが発生するので、これを利用して計測するだけだ。
この先っちょの部分が、顕微鏡のスライドとカバーグラスの役割みたいなものだと思えばよい。ここに数滴、飼育水を垂らして、プラスチックのカバーグラスをかけて空気が入らないようにして、プレパラートを作る感じにする。そして、反対側の望遠鏡のようになっている部分を覗きながら、明るいほうを向くと、ブルーと白に光が分かれて見え、その境目が内部にある濃度の目盛りを指しているというわけ。中の目盛りは眼鏡店の視力検査に使うものに似ていて、ピンボケしている場合はレンズをクルクル回すとピントが合う。
使い終わったら、柔らかい布やティッシュでスライドとカバーグラス部分を丁寧に拭き取る。防水機能はないので水洗いはダメ。あまりに単純すぎて拍子抜けした。塩分比重には温度による誤差が出るが、ATCという自動調節がついているとうたっているからさぞ精密な機械だろうと思いきや、これは日本製であろうと何であろうと同じ原理で、要するに室温になじむまで待ってから計測すれば正しい数値が出る、というだけのことらしい。
念のため、能登で汲んできた湧き水を垂らして計測してみたら、ちゃんと塩分濃度は0と出た。何度も使うとズレが生じるので、「ゼロ校正」といって、たまに真水を垂らして0の目盛りに合わせる作業が必要となる。
測ってみると、マツたちの水槽は見事に3.7%ほどの濃さになっていて、これが塩分濃度に繊細なサンゴなどだったらとっくに危険域である。塩分を薄めるのには、奥能登の曽々木海岸近くにある曽々木名水を使った。自分が飲むために汲んできたのだが、かわいいマツたちのためだから、できるだけ自然の水を使ってやりたいと思った。
比重で言うと1.022程度に調整。濃度で言えば3%いくかいかないか、というレベルである。もともと能登の海水は濃い目であり、ひどいときには3.5%くらいあるのだそうだ。だから、3.7%でもそれほど問題はないのだろうが、どうせまたどんどん濃くなっていくのだから、少し薄めくらいがちょうどよいと考えた。
濃度調整をしてやってから数時間、心なしかマツたちがイキイキとし始めた。取りあえずは成功だろうか?
↓揚げ浜塩田の親方が使っているのは、こういったボーメ比重計。
↓今回買ったのは、たぶんこれ。あれ? 値下がりしてる。ショック・・・(苦笑) 安くて不安になるが、正確には測れているはず。
↓こんな風に水槽の中から少量の水を取って検査するものも。これがアクアリウムにおいては、最もメジャーと思われる。
ボトルアクアリウムの場合もともとの水量が少ないので、ボトルにシールなどを貼って水量のラインを示しておいても水が減ったことがはっきりとは分からない。今のボトルを使い始めてからもう5ヶ月になるので、塩分濃度は相当高くなっていることが予想され、いつも不安で仕方がなかった。
奥能登の揚げ浜塩田で鹹水(かんすい:塩田に海水をまき日光で乾かし、その砂にさらに海水をかけて濾し取った濃い塩水)の濃度を測るために親方が使っているボーメ比重計は安価だが、かなりの水量がないと計測できない。バケツの中に入れて測るような感じになる。また、アクアリウム用に売られている、海水を少し入れて針の動きで比重を測るタイプも、水量の少ないボトルアクアリウムの場合には少々きつい。
そこで、かなり高価にはなるが、数滴あれば比較的正確に塩分濃度を測ることのできると言われる、光学式の塩分比重計を購入することにした。日本のメーカーのものを買うと、安いものでも5~6000円はする。中国製なら2000円台からある。安かろう悪かろうも困るので随分選定に時間をかけたが、結局、機能的には問題は出なかろうという希望的観測のもと、中国製の2000円のものをネットショッピングで購入してみた。マツたちは潮溜まりの生きものなので、塩分濃度の多少の誤差で生命にすぐ別状があるということは考えにくかったからだ。
分かりづらいと思うので、一応写真を貼っておく。(このブログでは、できる限り文章のみで情報を伝えることを目的としているので、基本的にはあまり写真は使わない方針)
何やら大げさに見える道具だが原理的には単純なもので、物質Aから物質Bに光が通り抜ける時に屈折率の違いが発生するので、これを利用して計測するだけだ。
この先っちょの部分が、顕微鏡のスライドとカバーグラスの役割みたいなものだと思えばよい。ここに数滴、飼育水を垂らして、プラスチックのカバーグラスをかけて空気が入らないようにして、プレパラートを作る感じにする。そして、反対側の望遠鏡のようになっている部分を覗きながら、明るいほうを向くと、ブルーと白に光が分かれて見え、その境目が内部にある濃度の目盛りを指しているというわけ。中の目盛りは眼鏡店の視力検査に使うものに似ていて、ピンボケしている場合はレンズをクルクル回すとピントが合う。
使い終わったら、柔らかい布やティッシュでスライドとカバーグラス部分を丁寧に拭き取る。防水機能はないので水洗いはダメ。あまりに単純すぎて拍子抜けした。塩分比重には温度による誤差が出るが、ATCという自動調節がついているとうたっているからさぞ精密な機械だろうと思いきや、これは日本製であろうと何であろうと同じ原理で、要するに室温になじむまで待ってから計測すれば正しい数値が出る、というだけのことらしい。
念のため、能登で汲んできた湧き水を垂らして計測してみたら、ちゃんと塩分濃度は0と出た。何度も使うとズレが生じるので、「ゼロ校正」といって、たまに真水を垂らして0の目盛りに合わせる作業が必要となる。
測ってみると、マツたちの水槽は見事に3.7%ほどの濃さになっていて、これが塩分濃度に繊細なサンゴなどだったらとっくに危険域である。塩分を薄めるのには、奥能登の曽々木海岸近くにある曽々木名水を使った。自分が飲むために汲んできたのだが、かわいいマツたちのためだから、できるだけ自然の水を使ってやりたいと思った。
比重で言うと1.022程度に調整。濃度で言えば3%いくかいかないか、というレベルである。もともと能登の海水は濃い目であり、ひどいときには3.5%くらいあるのだそうだ。だから、3.7%でもそれほど問題はないのだろうが、どうせまたどんどん濃くなっていくのだから、少し薄めくらいがちょうどよいと考えた。
濃度調整をしてやってから数時間、心なしかマツたちがイキイキとし始めた。取りあえずは成功だろうか?
↓揚げ浜塩田の親方が使っているのは、こういったボーメ比重計。
↓今回買ったのは、たぶんこれ。あれ? 値下がりしてる。ショック・・・(苦笑) 安くて不安になるが、正確には測れているはず。
↓こんな風に水槽の中から少量の水を取って検査するものも。これがアクアリウムにおいては、最もメジャーと思われる。