私たちは貝のことをほとんど何も知らない。(はじめに)

貝は海の生きものでありながら、私たちの生活には大変身近な存在である。今の時期なら潮干狩りに行って、アサリをたくさん取ってくる人も少なくないだろう。

巻貝たちも例外ではない。イシダタミと呼ばれる典型的な磯の巻貝を初めとして、私がこれまで飼育してきたタマキビ、スガイ、クボガイ、オオコシダカガンガラ(これは日本海限定らしい)、などは、ちょっと海岸に出てみれば、どこでも見かけられる。子どもの頃に、巻貝たちと遊んだ経験を持つ人も多いのではないだろうか?

しかし、私たちは実はほとんど貝のことを知らない。おいしい食べ物としても、海に行った時に必ず接する存在としても、これだけ身近であるにもかかわらず、いざ貝の生態を問われたら、まともに答えられる人はほとんどいないのではないかと思われる。

その証拠にというか、磯にいる貝たちを飼育してみようなんて考える輩は、私のような「変わり者」ぐらいしかいないし、そもそも貝類の本を探しても、なかなか手頃なものが見つからないのである。

そんな巻貝たちと私は、昨年10月末、ひょんな私の気まぐれから一緒に暮らすことになった。このブログでは、つたない文系人間の飼育方法ながら、その中で分かってきたことを、文系人間なりの視点で書き綴ってみたい。

↓巻貝たちと「暮らす」上で、この本は大変参考になった。

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