「シタダミ/シタダメ」という呼び方
奥能登地域では磯の巻貝たちのことを総称して「シタダミ」とか「シタダメ」と呼ぶ。「シッタカ(=尻高)」と呼ぶ人もいる。「シタダミ」と「シタダメ」の地域の境界線は今ひとつ分からないが、私の感覚では輪島市では「シタダメ」、珠洲市では「シタダミ」と聞くことが多いように思う。だが、これはあくまで「ネイティブスピーカー」ではない私の個人的な感覚に過ぎず、実際には逆かもしれないしもっとデタラメかもしれないので、あまり当てにしないでいただきたい。
ところで、「シタダミ」という言い方は、奥能登だけに限らない。実は万葉集にも「しただみ」という言葉が出てくるほどで、かなり全国的に使われている表現である。万葉集の時代から、磯の巻貝たちが人間の生活にどれほど身近な存在であったかということを思いながらマツたちを見つめていると、何とも不思議な畏敬の念にとらわれる。おそらく正確には「シタダミ」という言葉は、イシダタミの略称からきているのだろう。しかし「シタダミ」と一般に言われた場合には、イシダタミだけでなく、それ以外のスガイ、タマキビ、クボガイなど、磯から拾ってきてゆでて食べるような巻貝を総称していると考えて間違いない。
ところで、「シタダミ」という言い方は、奥能登だけに限らない。実は万葉集にも「しただみ」という言葉が出てくるほどで、かなり全国的に使われている表現である。万葉集の時代から、磯の巻貝たちが人間の生活にどれほど身近な存在であったかということを思いながらマツたちを見つめていると、何とも不思議な畏敬の念にとらわれる。おそらく正確には「シタダミ」という言葉は、イシダタミの略称からきているのだろう。しかし「シタダミ」と一般に言われた場合には、イシダタミだけでなく、それ以外のスガイ、タマキビ、クボガイなど、磯から拾ってきてゆでて食べるような巻貝を総称していると考えて間違いない。