人の顔が覚えられない!!
私は人の顔がほとんど覚えられない。よほど特徴があったり、何か印象的な思い出がある人でないと、一度や二度会ったくらいではとてもじゃないが、名前は覚えていても顔は全くと言っていいほど覚えていない。とても不便である。 いつだったかも、外で「お、これは知り合いだ! 珍しく顔で見分けがついた!」と思う人を見かけ、うれしくなって声をかけたら全然違う人でガッカリだった。それ以来、絶対に知っていそうな人がいても、声をかけないぞと決心した。もうあの恥ずかしさ、相手から浴びせられる呆れたような視線は、二度と味わいたくない。 さて、そんな「ヌシ」こと私は、当然、家族同然にもう2年近くも一緒に暮らしている巻貝たちの「顔」というか「貝殻の模様」というかも、やはりなかなか覚えられない。 このブログのトップに出ている2匹の巻貝、大きいほうはもちろん主役のマツだが、もう一匹はミドリとずっと思い込んでいたものの、ふと、どうも名無しちゃんではないだろうかと、今日になって思い始めた。分からない。全く確信がない。 巻貝たちも時とともに、成長とともに、やはり「貝殻の模様」が変化する。食べ物によっても、かなり頻繁に色が変わる。人の顔が覚えられない代わりに、メガネの有無や好みのファッション等で何とか識別しようと涙ぐましい努力をしている私にとっては、巻貝たちの実にバリエーションに富んだ模様の変化は、かなりの痛手だ。 毎日ボトルを覗き込みながら「ミドリ!」とか「名無しちゃん!」とか呼びかけている彼らが、本当に最初から「ミドリ」や「名無しちゃん」であったのかどうか、どこかで取り違えているのではと、一抹の・・・いや、かなりの不安がある。 きっと巻貝たちも、「このヌシは、ホントに貝のガラが覚えられないからナ~」と、さぞかし呆れていることであろう。まことに申し訳ない。 マツだけはその体の大きさと、他の巻貝とはひと味もふた味も違う「大物の予感」のするオーラから、初期の頃からはっきりと見分けがついているはず・・・なのだが・・・果たしてこの私の「確信」は、十分に信頼に足るものなのだろうか? 心配し始めるとキリがないとは言え、どんなに小さな生命でも、一匹一匹の個性を大切にしてやりたいと考える私としては、視覚的な違いを見分ける能力の大きな欠如が、実に恨めしいのである。 さすがにここ1年くらいは、行...