巻貝たちと旅行をする術:温度、水質、エサ、道具等
絶対にそんな人はいないと思われ、おそらくこの情報自体が「ゴミ」と化す確率が99%であろうが、今後そういう酔狂な人が現れた時に備えて「巻貝たちと旅行をする術」について記録しておきたい。
今年、3月、11月と2回の車中泊旅行を彼らと行ってみて、基本的には温度管理ができれば大きな問題はないと感じている。私の場合は、行き先が彼らの故郷である能登だから、海水は現地で新鮮なものを入れてやれるし、エサも現地で拾った海藻を入れてやれば何とかなることが多いので、余計そうなる。
3月の時は、初めての旅行だったから、あれこれと持って行って大変だったが、今回は全体にわりと準備は楽だった。
1.温度の管理
今までの経験から、巻貝たちが体調を崩さない温度の範囲は、12~25度くらいと考えている。特に上限は大切で、25度を超えると生命にかかわる危険性が出てくるので、夏場の旅行はできるだけ避けたい。下限は自然界の状況を考えれば、何度まで下がっても問題はないし、実際、8度くらいまで下がってしまったことも過去にある。だが、巻貝たちも寒さに強いとは言え、必死で我慢しているだけなので、少しでも快適な旅をしてもらうためにも12度以上には保ってやりたいところ。
いずれにしろ、急激な温度変化がないようにすることが最も肝要である。そのため、「装備」としては以下のものを用意している。
ダイソーで購入した発泡スチロールのクーラーボックス(ロング)は、かなりのスグレモノである。300円だが、それ以上の価値がある。他社の高いものも候補には入れてあったが、作りや機能性に大きな違いはないのでコストパフォーマンスがよい。この「ロング」というのは、縦長のサイズになっていて、同じくダイソーで購入したマツたちの入ったボトルが、すっぽり収まる。横長のものだと、頭が飛び出て、フタが閉まらない。
クーラーボックスだけだと車内の急激な温度変化には弱いので、さらにその中にダイソーの保冷バッグを入れている。保冷バッグはかなりの種類が発売されているが、全国のダイソーでどこでも手に入って最も品質のよいものは、表が白地に茶色または紺色の縞模様、裏に銀色のシートが貼ってある、小さな手提げバッグのような形のもの。このバッグは口のところにマジックテープがついているので、ボトルを入れた状態でピッチリとマジックテープを締めてやれば、それだけでも保温性が高くなる。さらにクーラーボックスに入れるから、二重の保温性が得られるのだ。
デジタル水温計(水温と気温の同時計測や、最高温度・最低温度の記録も可能な、ワイヤー式センサー付きのもの)は、もちろん必須。ワイヤー式センサーの先端を保温バッグの中に入れ、マジックテープのところからケーブルを出しておき、クーラーボックスを開ければすぐに温度が確認できるようにしておけばよい。そうすると、保温バッグの中の温度(=ほぼボトル内の水温)と、クーラーボックスの中の温度が常に管理できるので安心。私の場合、まだデジタル水温計を使い始める前の初期の頃からの習慣で、ダイソーで買ったアバウトな吸盤式のアナログ水温計もボトルの中やタッパーの中に設置してある。デジタルと併用すればなお安心。デジタル製品は急に壊れる危険があるからだ。
温度が下がりすぎた時は、新聞紙にくるんだカイロを保温バッグの外側に入れてやると12度くらいまで上がる。今回は数日気温の低い日があったので、これを行った。あまり熱すぎるカイロも問題なので、私が使っていた残りのカイロを入れてやることが多かった。また、今回は出番がなかったが、温度が上がりすぎた場合は、同様に新聞紙にくるんで保温バッグの外側に保冷剤を入れてやる予定だった。そのため、行きは家中にある保冷剤を凍らせておいて、生鮮食品の土産物を入れて帰るための大きな発泡スチロールのクーラーボックスに入れて持っていった。
本当は冷却にいいのは、ペットボトルに水をいれて凍らせたものだそうだ。というのも、保冷剤は中に薬剤が入っているため、何かの拍子に漏れ出すとまずいからと、専門家は使いたがらないらしい。だが、私の場合は直接水の中に入れるわけではないし、保温バッグの外側で使うので、コンパクトさを第一に考えて保冷剤を選択している。
↓こんな感じのデジタル水温計を使っている。ただし、私のはノンブランドメーカー。
2.水質の管理
巻貝を連れてあえて山に行こうと考える場合(私もさすがにそこまで酔狂な趣味は持たないので、完全に想定外だが・・・)は、少々注意が必要ではあろうが、ペットボトルに海水を用意していけば、1ヶ月程度の旅行までは大きな問題はないだろう。いつも使い慣れた海水を持っていくことが大切。
行き先が海であっても、巻貝たちの出身地と違う海の場合には注意が必要だ。少なくとも我が家の巻貝たちは、太平洋産の海藻は口にしたがらない。彼らにとって、日本海と太平洋は同じ海ではない。出身地と同じ場所に行くのであれば、安心して現地の海水で水替えをしてやればよいが、そうでない場合は、山に行く場合と同様、使い慣れた海水を携行する必要がある。
また、特に使い慣れた海水が現地で入らない場合には、普段水質調整剤を使っているならば当然それを持参したほうがよい。私はジェックスのサイクルとベストバイオという製品を使っているが、これらは横倒しのまま保管するとかなり漏れてしまうので、ジップロックのフリーザーバッグに入れて、車のリアシート用の収納ケースの中に立てたまま保管して持ち歩いた。
その他、ダイソーの液体のカルキ抜き剤も、海水が濃くなり過ぎた時に薄める水を用意するために持っていると安心。私はジェックスのサイクルと一緒のフリーザーバッグに入れて、立てたまま持ち歩いた。
実際には、サイクル、ベストバイオ、カルキ抜き剤とも全く必要はなかった。現地の新鮮な海水は日持ちがし、数日そのままでも全く臭わない。汲み置きしてあるペットボトルの海水だと、数日たつとすぐ臭うようになるのだが・・・ 自然の力は偉大過ぎる!!
3.エサの管理
私の場合、エサは念のため、自分で作った能登の乾燥ワカメなどを「携帯食」として持っていく。水濡れを防ぐため、チャックなどがついているフリーザーバッグに二重に入れて、乾燥剤もプラス。
先人が考えた「海藻の天日干し」というのは本当に素晴らしい技術だなあと、こういう時に実感する。アウトドアでも、小さなタッパーを使って海水で戻せば、いつも通りのエサを巻貝たちに提供できる。これは便利である。
今回は、宇出津のワカメ、七尾のながらも(=アカモク)、韓国産姫ひじきの3つを持っていった。このうち、七尾のながらもは、今まで食べさせたことはなかったのだが、旅行中、水で戻して入れてやったら、かなり喜んで食べていた。ながらもは干すととても小さくなるので、水を含んで元に戻るとその大きさにびっくりする。
もちろん、メインは海岸の散歩であるから、そこで彼らは天然のエサを口にすることができるのであるが、旅先でも食べ慣れたものをふと口にすると落ち着くのは、巻貝でも一緒だと思う。実際、よく海岸で遊んだ日の夜であっても、海水で戻したいつものエサを入れておくと、翌朝までにかなり食べているし、翌日の体調もよさそうなのである。
↓マツたちの大好きな韓国産姫ひじきはコレ! 今回の旅にももちろん持参。
4.道具の管理
タッパーは何かと便利。簡単な水替え、岩をちょっと取り出して横に置いておく時などにも使える。2つ持って行ったが、もう一つくらいあってもよかった。
水替え用のジャンボスポイトは必須。海から直接海水を汲む時にも使えるし、巻貝たちをボトルから海岸の散歩に連れ出す際、軽く「水合わせ」して慣れさせてやるのにも便利である。
割り箸も必須。ボトル内の餌場の海藻が車の振動で水底に落ちてしまったりするので、それを拾い出したり、海岸で拾った海藻のかけらをボトル内の餌場に入れてやるのにも使える。振動でコケて水底にひっくり返った巻貝のレスキューにも活躍。ただし、今回は幸いなことにレスキューの出番はなかった。
ジャンボスポイトと割り箸は、最初、取り出しづらいところに収納してしまい、夜、車内でボトル内の世話をするのに困るという失敗があった。割り箸については、仕方なく臨時で弁当用の新しい割り箸を専用のものにした。間違って食事に使わないよう、マジックペンで大きくマークを付けた。
滑り止めのついたお盆。車の中は意外とものが動いてしまう。そんな時、滑り止めのついたお盆は大活躍。この上にクーラーボックスを置いてやることで、どんなに振動しても決して倒れる心配がない。また、水が入ったままのタッパーなどもここに置いておけば、車のシート部分などへの水漏れも防げる。
↓滑り止めタイプのトレーは値が張るが、長く使えるし人間用にも活用可能で便利。例えばこんなの。
5.その他
つらつらと書いてきたが、巻貝たちとの「家族旅行」で最も大事なものは「思いやり運転」である。私は運転は嫌いではないが、はっきり言って下手くそである。それに、普段は圧倒的に一人で旅行するほうが多いので、かなり荒っぽいハンドルさばきなのだ。
だが、巻貝たちを乗せている以上、無茶はできない。峠を越える時などは、特に気を遣う。できるだけギアも抑え気味にして(私はマニュアル車に乗っている)、エンジンブレーキを目一杯効かせつつ、ゆっくり目に着実な運転を心掛けている。ブレーキを踏むときも優しく、優しくと言い聞かせながら踏む。時間に余裕のある時は、巻貝たちの様子を見つつ、できるだけ小まめに休憩を取るようにもしている。(今回は余裕がなく、あまり休憩を取ってやれなくて申し訳なかったと思っている・・・)
東京から能登までは下道で行って、最低でも12時間。仮眠を入れたら16時間。途中で車中泊を1回入れたら、丸一日。いかに日本海の荒波に慣れている巻貝たちとは言え、車の揺れ方はまたそれとは異なる。人間の私ですら16時間も運転して車を下りると平衡感覚がおかしくなっているのを感じるほどだから、小さな巻貝たちの体にどれほどの負担がかかっているかは想像に難くない。
したがって、巻貝たちと一緒に旅行する際は、通常の旅程の倍の時間を取ることをお勧めしたい。2~3時間ごとに休憩を取り、能登のように長距離になる場合には1泊2日として、真ん中で一回、6~8時間くらいの睡眠時間を入れれば万全だ。3月の時はこうして移動したので、行きは久しぶりのドライブのせいか疲れ気味の巻貝がいたものの、帰りは全く問題なく、帰宅後も全員元気一杯で旅行の余韻にはしゃいで(?)いた。今回は、行きも帰りもかなり無茶をし、行きは休憩なし、帰りは3時間仮眠を取っただけ、となったので、帰宅後2日間、私も巻貝たちも全員ダウン状態となってしまい、反省している。
今年、3月、11月と2回の車中泊旅行を彼らと行ってみて、基本的には温度管理ができれば大きな問題はないと感じている。私の場合は、行き先が彼らの故郷である能登だから、海水は現地で新鮮なものを入れてやれるし、エサも現地で拾った海藻を入れてやれば何とかなることが多いので、余計そうなる。
3月の時は、初めての旅行だったから、あれこれと持って行って大変だったが、今回は全体にわりと準備は楽だった。
1.温度の管理
今までの経験から、巻貝たちが体調を崩さない温度の範囲は、12~25度くらいと考えている。特に上限は大切で、25度を超えると生命にかかわる危険性が出てくるので、夏場の旅行はできるだけ避けたい。下限は自然界の状況を考えれば、何度まで下がっても問題はないし、実際、8度くらいまで下がってしまったことも過去にある。だが、巻貝たちも寒さに強いとは言え、必死で我慢しているだけなので、少しでも快適な旅をしてもらうためにも12度以上には保ってやりたいところ。
いずれにしろ、急激な温度変化がないようにすることが最も肝要である。そのため、「装備」としては以下のものを用意している。
ダイソーで購入した発泡スチロールのクーラーボックス(ロング)は、かなりのスグレモノである。300円だが、それ以上の価値がある。他社の高いものも候補には入れてあったが、作りや機能性に大きな違いはないのでコストパフォーマンスがよい。この「ロング」というのは、縦長のサイズになっていて、同じくダイソーで購入したマツたちの入ったボトルが、すっぽり収まる。横長のものだと、頭が飛び出て、フタが閉まらない。
クーラーボックスだけだと車内の急激な温度変化には弱いので、さらにその中にダイソーの保冷バッグを入れている。保冷バッグはかなりの種類が発売されているが、全国のダイソーでどこでも手に入って最も品質のよいものは、表が白地に茶色または紺色の縞模様、裏に銀色のシートが貼ってある、小さな手提げバッグのような形のもの。このバッグは口のところにマジックテープがついているので、ボトルを入れた状態でピッチリとマジックテープを締めてやれば、それだけでも保温性が高くなる。さらにクーラーボックスに入れるから、二重の保温性が得られるのだ。
デジタル水温計(水温と気温の同時計測や、最高温度・最低温度の記録も可能な、ワイヤー式センサー付きのもの)は、もちろん必須。ワイヤー式センサーの先端を保温バッグの中に入れ、マジックテープのところからケーブルを出しておき、クーラーボックスを開ければすぐに温度が確認できるようにしておけばよい。そうすると、保温バッグの中の温度(=ほぼボトル内の水温)と、クーラーボックスの中の温度が常に管理できるので安心。私の場合、まだデジタル水温計を使い始める前の初期の頃からの習慣で、ダイソーで買ったアバウトな吸盤式のアナログ水温計もボトルの中やタッパーの中に設置してある。デジタルと併用すればなお安心。デジタル製品は急に壊れる危険があるからだ。
温度が下がりすぎた時は、新聞紙にくるんだカイロを保温バッグの外側に入れてやると12度くらいまで上がる。今回は数日気温の低い日があったので、これを行った。あまり熱すぎるカイロも問題なので、私が使っていた残りのカイロを入れてやることが多かった。また、今回は出番がなかったが、温度が上がりすぎた場合は、同様に新聞紙にくるんで保温バッグの外側に保冷剤を入れてやる予定だった。そのため、行きは家中にある保冷剤を凍らせておいて、生鮮食品の土産物を入れて帰るための大きな発泡スチロールのクーラーボックスに入れて持っていった。
本当は冷却にいいのは、ペットボトルに水をいれて凍らせたものだそうだ。というのも、保冷剤は中に薬剤が入っているため、何かの拍子に漏れ出すとまずいからと、専門家は使いたがらないらしい。だが、私の場合は直接水の中に入れるわけではないし、保温バッグの外側で使うので、コンパクトさを第一に考えて保冷剤を選択している。
↓こんな感じのデジタル水温計を使っている。ただし、私のはノンブランドメーカー。
2.水質の管理
巻貝を連れてあえて山に行こうと考える場合(私もさすがにそこまで酔狂な趣味は持たないので、完全に想定外だが・・・)は、少々注意が必要ではあろうが、ペットボトルに海水を用意していけば、1ヶ月程度の旅行までは大きな問題はないだろう。いつも使い慣れた海水を持っていくことが大切。
行き先が海であっても、巻貝たちの出身地と違う海の場合には注意が必要だ。少なくとも我が家の巻貝たちは、太平洋産の海藻は口にしたがらない。彼らにとって、日本海と太平洋は同じ海ではない。出身地と同じ場所に行くのであれば、安心して現地の海水で水替えをしてやればよいが、そうでない場合は、山に行く場合と同様、使い慣れた海水を携行する必要がある。
また、特に使い慣れた海水が現地で入らない場合には、普段水質調整剤を使っているならば当然それを持参したほうがよい。私はジェックスのサイクルとベストバイオという製品を使っているが、これらは横倒しのまま保管するとかなり漏れてしまうので、ジップロックのフリーザーバッグに入れて、車のリアシート用の収納ケースの中に立てたまま保管して持ち歩いた。
その他、ダイソーの液体のカルキ抜き剤も、海水が濃くなり過ぎた時に薄める水を用意するために持っていると安心。私はジェックスのサイクルと一緒のフリーザーバッグに入れて、立てたまま持ち歩いた。
実際には、サイクル、ベストバイオ、カルキ抜き剤とも全く必要はなかった。現地の新鮮な海水は日持ちがし、数日そのままでも全く臭わない。汲み置きしてあるペットボトルの海水だと、数日たつとすぐ臭うようになるのだが・・・ 自然の力は偉大過ぎる!!
3.エサの管理
私の場合、エサは念のため、自分で作った能登の乾燥ワカメなどを「携帯食」として持っていく。水濡れを防ぐため、チャックなどがついているフリーザーバッグに二重に入れて、乾燥剤もプラス。
先人が考えた「海藻の天日干し」というのは本当に素晴らしい技術だなあと、こういう時に実感する。アウトドアでも、小さなタッパーを使って海水で戻せば、いつも通りのエサを巻貝たちに提供できる。これは便利である。
今回は、宇出津のワカメ、七尾のながらも(=アカモク)、韓国産姫ひじきの3つを持っていった。このうち、七尾のながらもは、今まで食べさせたことはなかったのだが、旅行中、水で戻して入れてやったら、かなり喜んで食べていた。ながらもは干すととても小さくなるので、水を含んで元に戻るとその大きさにびっくりする。
もちろん、メインは海岸の散歩であるから、そこで彼らは天然のエサを口にすることができるのであるが、旅先でも食べ慣れたものをふと口にすると落ち着くのは、巻貝でも一緒だと思う。実際、よく海岸で遊んだ日の夜であっても、海水で戻したいつものエサを入れておくと、翌朝までにかなり食べているし、翌日の体調もよさそうなのである。
↓マツたちの大好きな韓国産姫ひじきはコレ! 今回の旅にももちろん持参。
4.道具の管理
タッパーは何かと便利。簡単な水替え、岩をちょっと取り出して横に置いておく時などにも使える。2つ持って行ったが、もう一つくらいあってもよかった。
水替え用のジャンボスポイトは必須。海から直接海水を汲む時にも使えるし、巻貝たちをボトルから海岸の散歩に連れ出す際、軽く「水合わせ」して慣れさせてやるのにも便利である。
割り箸も必須。ボトル内の餌場の海藻が車の振動で水底に落ちてしまったりするので、それを拾い出したり、海岸で拾った海藻のかけらをボトル内の餌場に入れてやるのにも使える。振動でコケて水底にひっくり返った巻貝のレスキューにも活躍。ただし、今回は幸いなことにレスキューの出番はなかった。
ジャンボスポイトと割り箸は、最初、取り出しづらいところに収納してしまい、夜、車内でボトル内の世話をするのに困るという失敗があった。割り箸については、仕方なく臨時で弁当用の新しい割り箸を専用のものにした。間違って食事に使わないよう、マジックペンで大きくマークを付けた。
滑り止めのついたお盆。車の中は意外とものが動いてしまう。そんな時、滑り止めのついたお盆は大活躍。この上にクーラーボックスを置いてやることで、どんなに振動しても決して倒れる心配がない。また、水が入ったままのタッパーなどもここに置いておけば、車のシート部分などへの水漏れも防げる。
↓滑り止めタイプのトレーは値が張るが、長く使えるし人間用にも活用可能で便利。例えばこんなの。
5.その他
つらつらと書いてきたが、巻貝たちとの「家族旅行」で最も大事なものは「思いやり運転」である。私は運転は嫌いではないが、はっきり言って下手くそである。それに、普段は圧倒的に一人で旅行するほうが多いので、かなり荒っぽいハンドルさばきなのだ。
だが、巻貝たちを乗せている以上、無茶はできない。峠を越える時などは、特に気を遣う。できるだけギアも抑え気味にして(私はマニュアル車に乗っている)、エンジンブレーキを目一杯効かせつつ、ゆっくり目に着実な運転を心掛けている。ブレーキを踏むときも優しく、優しくと言い聞かせながら踏む。時間に余裕のある時は、巻貝たちの様子を見つつ、できるだけ小まめに休憩を取るようにもしている。(今回は余裕がなく、あまり休憩を取ってやれなくて申し訳なかったと思っている・・・)
東京から能登までは下道で行って、最低でも12時間。仮眠を入れたら16時間。途中で車中泊を1回入れたら、丸一日。いかに日本海の荒波に慣れている巻貝たちとは言え、車の揺れ方はまたそれとは異なる。人間の私ですら16時間も運転して車を下りると平衡感覚がおかしくなっているのを感じるほどだから、小さな巻貝たちの体にどれほどの負担がかかっているかは想像に難くない。
したがって、巻貝たちと一緒に旅行する際は、通常の旅程の倍の時間を取ることをお勧めしたい。2~3時間ごとに休憩を取り、能登のように長距離になる場合には1泊2日として、真ん中で一回、6~8時間くらいの睡眠時間を入れれば万全だ。3月の時はこうして移動したので、行きは久しぶりのドライブのせいか疲れ気味の巻貝がいたものの、帰りは全く問題なく、帰宅後も全員元気一杯で旅行の余韻にはしゃいで(?)いた。今回は、行きも帰りもかなり無茶をし、行きは休憩なし、帰りは3時間仮眠を取っただけ、となったので、帰宅後2日間、私も巻貝たちも全員ダウン状態となってしまい、反省している。