マツたち、日本貝類学会「若手の会」に出席!?(1)
5月18日(土)、19日(日)は、日本貝類学会の年に一度の大会の日だった。それに先立って、前日の17日(金)には、「若手の会」という若い研究者の方々が集まる、親睦をかねた研究会が催された。
昨年、初めて貝類学会のことを知って問い合わせた時、「若手の会」にマツたちのボトルを持ってきてもいいですよ、と言っていただいていたのだが、スケジュールが立たずにいるうちに満席となってしまい、出席できず。
今年はてっきりどこか遠い場所で開催されるだろうと思ってすっかり諦めていたところ、何と今年も東京で開催とのことで、ぜひマツたちと一緒に出席させていただきたいと思った。
昨年、マツたちのボトルのお話をさせていただいた方とは違う方が世話人をなさっていたため、いきなり「巻貝のボトルを持って行きたいのですが」などと言い出す、訳の分からないアヤしげな一般参加者に、たぶん世話人の方々は相当戸惑われたのではと、申し訳ない気持ちだ。
マツたちはどこの海でも必ずいる種類だし、今さら専門家にとってはあまり珍しくもないからだろう、自己紹介の時にマツたちのことも紹介した時、皆さんの反応はかなりビミョーであった。
個人的には奥能登の巻貝たちは、少なくとも太平洋側のさまざまな海岸で見る巻貝たちとは、学術的には種類は同じでも、かなり見かけも、内面(=生態?)もユニークな点があると考えている。私自身はまだそれが何であるのか、うまく説明はできない。だからこそ、専門家の方々にご覧いただきたいと思うようにもなった。
おそらく間近でじっくり少し時間をかけて観察していただくと、タマキビやイシダタミガイに関心のある方なら奥能登の彼らのユニークさにお気づきいただけるのでは・・・と思ったのだが、私のアピールの仕方が下手すぎるせいなのか、「見せて」と、お声を掛けて下さる方はなかなか現れず。
「ああ、どうしよう。せっかくマツたちも頑張って暑い中、市ヶ谷まで一緒に1時間も電車に乗ってやって来たというのに、このままどなたにも見ていただけないのでは残念過ぎるなあ・・・」と思った時、お声をかけて下さる方々がいらっしゃったので、本当にありがたかった!
お二人いらっしゃったが、お二人とも、マツたちが太平洋産のエサを食べたがらないことについては、少し意外なようだった。そのうちのお一人は、スガイのカイゴロモについて研究されているKさんで、何と光栄なことにこの拙ブログを既にご存知だった!(ありがとうございます!) Kさんは「スガイの飼育が難しくて」と嘆いておられ、私も本当に同感。
スガイたちは体が大きいからたくさん食べるわりに、あまり自己主張をしないので、どんな食べ物が好きなのかが今ひとつ分かりづらい。結果的には次第にやせ細っていき、餓死してしまいやすいのだ。Kさんが飼育を試みた際も、やはり同様にエサが見つからず、やせ細って死んでしまったとのことだった。
スガイは温度変化や水質にも敏感だから、その点でもとてもデリケートな貝だ。したがって、仮に適切なエサが見つかったとしても、その先にもまだハードルがありそうな気はする。もちろん、専門家の方々の場合は設備を整えるのはきちんとなさるだろうから、私ほどその点でのハードルは高くないかもしれないが・・・
初期の頃は、イシダタミの飼育が一番難しいと思っていた。過去の記事にもそう書いてある。だが、今この2年半を振り返ってみると、スガイ、クボガイ、オオコシダカガンガラ、イシダタミ、タマキビたちを飼育してみて、その中で一番難しかったのはスガイ、あるいはクボガイかな~、という印象だ。
とは言え、スガイの飼育方法については、全員亡くなってしまった後で、いろいろ反省しているうちに何か思いついたことがあったはず。「あれをやっていればうまく行ったかも!」というようなことだったのだが、だいぶ前のことなのですぐには思い出せなくて、それについてはその時点ではKさんにお伝えできなかった。(当時は記録もちゃんとしていなかった・・・反省・・・)
今もこれを書きながら、何だったっけ?と悩んでいるが、思い出したらぜひここに書かせていただきたい。このままでは、亡くなったスガイたちにも申し訳がなさ過ぎる。スガイたちは、本当に平和主義者で、とても優しい性格だった。「登場する貝たちの紹介」ページをご覧いただきたいが、とりわけ「長老」はなかなかの「人格者」ならぬ「貝格者」で、今でもその姿は私の脳裏にしっかりと焼き付いており、一生忘れることはないと思う。
かわいそうなので、もう二度とスガイは飼うまいと誓っていたのだが、来月、能登に長期滞在するので、その時にもう一度、スガイの飼育に挑戦してみようかと考え始めた。ただし、あくまで滞在中の1ヵ月限定、具合が悪くなったらすぐに海に返してやるという条件付きで。マツたちのボトルにあと1匹ぐらいは入れるはずだから、丈夫そうなスガイを1匹、塩田近くの海岸で「スカウト」してみようかな?
自宅から貝類学会の会場となっていた、東京・市ヶ谷の東京家政学院大学までは公共交通機関で約1時間かかった。しかも、17日(金)は天気もよくて暑く、おまけに昼間の時間帯だったのでマツたちをどう連れて行くのかでも随分悩んだ。これについては、次回以降の記事にしたい。
昨年、初めて貝類学会のことを知って問い合わせた時、「若手の会」にマツたちのボトルを持ってきてもいいですよ、と言っていただいていたのだが、スケジュールが立たずにいるうちに満席となってしまい、出席できず。
今年はてっきりどこか遠い場所で開催されるだろうと思ってすっかり諦めていたところ、何と今年も東京で開催とのことで、ぜひマツたちと一緒に出席させていただきたいと思った。
昨年、マツたちのボトルのお話をさせていただいた方とは違う方が世話人をなさっていたため、いきなり「巻貝のボトルを持って行きたいのですが」などと言い出す、訳の分からないアヤしげな一般参加者に、たぶん世話人の方々は相当戸惑われたのではと、申し訳ない気持ちだ。
マツたちはどこの海でも必ずいる種類だし、今さら専門家にとってはあまり珍しくもないからだろう、自己紹介の時にマツたちのことも紹介した時、皆さんの反応はかなりビミョーであった。
個人的には奥能登の巻貝たちは、少なくとも太平洋側のさまざまな海岸で見る巻貝たちとは、学術的には種類は同じでも、かなり見かけも、内面(=生態?)もユニークな点があると考えている。私自身はまだそれが何であるのか、うまく説明はできない。だからこそ、専門家の方々にご覧いただきたいと思うようにもなった。
おそらく間近でじっくり少し時間をかけて観察していただくと、タマキビやイシダタミガイに関心のある方なら奥能登の彼らのユニークさにお気づきいただけるのでは・・・と思ったのだが、私のアピールの仕方が下手すぎるせいなのか、「見せて」と、お声を掛けて下さる方はなかなか現れず。
「ああ、どうしよう。せっかくマツたちも頑張って暑い中、市ヶ谷まで一緒に1時間も電車に乗ってやって来たというのに、このままどなたにも見ていただけないのでは残念過ぎるなあ・・・」と思った時、お声をかけて下さる方々がいらっしゃったので、本当にありがたかった!
お二人いらっしゃったが、お二人とも、マツたちが太平洋産のエサを食べたがらないことについては、少し意外なようだった。そのうちのお一人は、スガイのカイゴロモについて研究されているKさんで、何と光栄なことにこの拙ブログを既にご存知だった!(ありがとうございます!) Kさんは「スガイの飼育が難しくて」と嘆いておられ、私も本当に同感。
スガイたちは体が大きいからたくさん食べるわりに、あまり自己主張をしないので、どんな食べ物が好きなのかが今ひとつ分かりづらい。結果的には次第にやせ細っていき、餓死してしまいやすいのだ。Kさんが飼育を試みた際も、やはり同様にエサが見つからず、やせ細って死んでしまったとのことだった。
スガイは温度変化や水質にも敏感だから、その点でもとてもデリケートな貝だ。したがって、仮に適切なエサが見つかったとしても、その先にもまだハードルがありそうな気はする。もちろん、専門家の方々の場合は設備を整えるのはきちんとなさるだろうから、私ほどその点でのハードルは高くないかもしれないが・・・
初期の頃は、イシダタミの飼育が一番難しいと思っていた。過去の記事にもそう書いてある。だが、今この2年半を振り返ってみると、スガイ、クボガイ、オオコシダカガンガラ、イシダタミ、タマキビたちを飼育してみて、その中で一番難しかったのはスガイ、あるいはクボガイかな~、という印象だ。
とは言え、スガイの飼育方法については、全員亡くなってしまった後で、いろいろ反省しているうちに何か思いついたことがあったはず。「あれをやっていればうまく行ったかも!」というようなことだったのだが、だいぶ前のことなのですぐには思い出せなくて、それについてはその時点ではKさんにお伝えできなかった。(当時は記録もちゃんとしていなかった・・・反省・・・)
今もこれを書きながら、何だったっけ?と悩んでいるが、思い出したらぜひここに書かせていただきたい。このままでは、亡くなったスガイたちにも申し訳がなさ過ぎる。スガイたちは、本当に平和主義者で、とても優しい性格だった。「登場する貝たちの紹介」ページをご覧いただきたいが、とりわけ「長老」はなかなかの「人格者」ならぬ「貝格者」で、今でもその姿は私の脳裏にしっかりと焼き付いており、一生忘れることはないと思う。
かわいそうなので、もう二度とスガイは飼うまいと誓っていたのだが、来月、能登に長期滞在するので、その時にもう一度、スガイの飼育に挑戦してみようかと考え始めた。ただし、あくまで滞在中の1ヵ月限定、具合が悪くなったらすぐに海に返してやるという条件付きで。マツたちのボトルにあと1匹ぐらいは入れるはずだから、丈夫そうなスガイを1匹、塩田近くの海岸で「スカウト」してみようかな?
自宅から貝類学会の会場となっていた、東京・市ヶ谷の東京家政学院大学までは公共交通機関で約1時間かかった。しかも、17日(金)は天気もよくて暑く、おまけに昼間の時間帯だったのでマツたちをどう連れて行くのかでも随分悩んだ。これについては、次回以降の記事にしたい。
末筆ながら、「若手の会」の皆さん、いろいろとありがとうございました!(by マツたち&ヌシ)